楽曲レビュー ~花言葉/Mr.Children~

こんにちは、ハムスケです。今回は楽曲レビューです。今回の曲は、Mr.Childrenさんの「花言葉」でございます。この曲は2004年のアルバム「シフクノオト」に収録されています。「シフクノオト」は初週売り上げ100万枚を記録した名盤でございます。

 

構成

サビ→イントロ→Aメロ→サビ→間奏→Aメロ→サビ→Cメロ→転調サビ→アウトロ

 

この曲はBメロがありません。Aメロ→Bメロ→サビの構成は、尾崎紀世彦さんの「また逢う日まで」以降の楽曲でメジャーとなった構成です。いまでは当たり前となった構成です。Bメロは、Aメロで作られた曲のイメージを、曲の中心となるサビへつなぐ役割を担っています。Bメロでは、Aメロで培われた曲のイメージを壊さずに、なおかつリスナーを飽きさせない展開を生まなければなりません。

Bメロを省略することで、より洗練されたメッセージを伝えることができます。しかし、サビに向けての助走が少ないため、曲の盛り上がりを出すのが至難の業となります。ですがそこは天下のミスチルです。違和感なくサビに突入し、歌詞を簡潔なストーリーに仕上げています。

2番が終わった後に、Aメロ、サビに続く3つ目のメロ(ここではCメロ)を入れています。Cメロがあるのとないのでは、曲の長さが大きく変わってきます。5分を超えるような曲では、この位置にBメロやCメロが配置されることが多いですが、無難な恋愛ソングなどで入れてしまうと、どうしてもメッセージ性が薄れてしまい、冗長な曲になりがちです。この曲では、Bメロを削除しているためにメッセージ性は薄れることなく曲が作られています。さらにCメロのインパクトのおかげで、その後の転調サビへの突入もしやすくなっています。

最後の転調ですが、キーがDからEへと全音上がっています。転調前まで、かなり淡々とした起伏の少ない曲調でしたが、転調のおかげで曲の盛り上がりを感じ取られます。主人公の抑えていた感情が爆発したようにもとられます。

 

コード

Aメロ:|Bm|→|F#m7|→|GM7|→|D|→

                  |Bm|→|A|→|GM7|→|F#7sus4→F#7|

Cメロ:|GM7|→|A|→|Bm7|→|E|→|Em|→|F#m|→|G|→|C|

サビ  :|Bm|→|F#m7|→|G|→|D|→

               |Em7→A|F#7→Bm7|→|G|→|Asus4→F#7|

 

キーはDでございます。しょっぱなからマイナーコードで始まっており、この曲の暗く悲しいイメージが伝わってきます。サビ終わりのⅤsus4→Ⅲ₇の進行は、曲を続かせる、ループさせる効果を持っています。ミスチルの他の曲では、HANABIのイントロやBメロで使われています。

歌詞

何より大切なフレーズ、「コスモスの花言葉」です。コスモスの花言葉には、乙女の愛情、恋の終わりがあります。コスモスの花言葉は咲かなかった」これは相手の、自分への愛情はなくなってしまったことを表しているのでしょう。さらにもう一つの花言葉、恋の終わりできれいに物語を終えています。

伴奏

サビ出しはピアノとボーカルから始まっており、シンプルな始まりです。Aメロからエレキギターの、ボーカルに対する合いの手が入ってきます。音色が心地よいですね。また、曲を通して枯れたアコギのカッティングが聞こえます。アコギ色が強いため、アコギ一本で弾き語りしやすいです。

Cメロのベースが、ここだけ細かい音符で作られています。大サビへ向かう助走のように聞こえます。

 

今回はこれで終わりです。お読みいただきありがとうございました。